『WiLL』2月号に「よくわかる皇位継承論のツボ」
という特集が掲載されていた。
対談が2本。
1本目は小林先生とケント・ギルバート氏。
2本目は百地章氏と竹内久美子氏。
まずは1本目、女性・女系天皇に賛成する小林先生と、
2600年も続いた男系を変えるのに抵抗があるという
ギルバート氏の対談。
ここではそれなりに論点が浮き彫りにされていて、
ギルバート氏は女性天皇なら認めてもいいと言う
(認める、という言い方自体がじつに不遜だけど)。
また、秋篠宮殿下が皇太弟ではなく「皇嗣」である
ことの意味も、小林先生の発言として
きちんと載せてくれているのに好感を持った。
ただね、男系支持派は肝心なところで楽観的というか、
人任せというか、無責任なんだよね。
とくに男系で続けようとした場合、
とにかく妃は男を産まなければならないわけで、
それに対してあまりにも無頓着すぎる。
皇室に悠仁さまがお一人になってしまった場合、
そこに嫁ぐ女性がいるかどうか。
小林先生の発言に対して、ギルバート氏はこう語っている。
悠仁さまは端正な顔立ちをされています。
お妃探しには困らないでしょう(笑)。
カッコ笑い、じゃないんだよ!
なんでそこに危機感を持たない?
ご本人、悪気なくユーモアのつもりで
言っているのかもしれないけど、
本当に皇室の存続を望むのなら、
ここは真剣に考えなければならないところだ。
しかも、雅子さまが過去、宮内庁や週刊誌に
さんざん苦しめられたことに対して、
「私の妻は宮内庁が大嫌いになった」と言って
いるのだけれど、ご自身がそれをどう思うかまでは
言及していない。
理不尽なバッシングを受けることをわかっていて、
そこに嫁ごうという女性が果たしているか。
そして、もし信じられないことにそんな奇特な方が
いたとして、彼女が絶対に男子を産めるか。
男系でつなげ!ということは、妃に絶対男を産め!
と言っているのと同じだ。
男系原理主義者は、ここのところをちゃんと考えてほしい。
「女はいらん、男を産め!」と、自分の妻や、娘や、
あるいは息子の嫁に、面と向かってそれを言えるだろうか。
いやいや、庶民と皇室は違うというかもしれないが、
同じ人間だ。
民間から皇室に入った一人の女性にそれを強いる、
そんなことが、いったい誰にできるというのだろう。
そして、たとえ強いたとしても、実際に
男子が産まれるかどうかはわからない。
男系男子が継承するという制度は、側室がいなければ
きわめて不安定なのだ。
これは旧宮家の男系男子をいくら引っ張ってきても同じ。
女に男を産めと(強要できないのに)強要する。
これがいかに理不尽なことか、
カッコ笑い、にせず、ぜひとも考えてほしい。
対談その2は、多分長くなる。
つづく。
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